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両成将棋における腰掛け馬のススメ

ponanzaに勝ったら300万円貰えるチャレンジが今年も始まったようです。特に目新しいのがオプションとして選べる飛車、角の両方が初手から成っている+先手というハンディキャップでしょう。

この初期局面は先手が既に1000点前後良いことに加え、コンピュータ将棋は平手で他のソフトを殴り倒せるようにチューニングするので、相手の評価ミスを誘えるのではないかと、検証部隊が動き始めているようです。

www.fgfan7.com

fg_fanさんが検証してしまっている以上、私の記事にどれだけの価値があるかは謎ですが、Qhapaqの検証によるとオススメの指し手が少し異なるようなので此処に記録しておきます。

 

Qhapaq側の検証では手が短いこと、手のバリエーションが少ないことを特に重要視しています。具体的には持ち時間を変えたりmultipvによる検証をすることで、ponanzaが未知の手を指してくる可能性を少しでも下げようとしています。故に、最終的には先手が+1500-1700程度になっているとはいえ、もしかしたら人間的な勝ちやすさは伴っていないかも知れません。

 

1.66歩、78馬の構え

初手から66歩、84歩、68馬、85歩、68龍

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一目珍妙な構えですが、Qhapaq的にはこれがベストのようです。34と23の拠点を睨むことで、相手の玉形に大きな制約をかけると同時に、6筋攻めも見せています。相手は23の地点を金駒で守りたい関係で、相振り飛車にしにくくもなっています。戦型絞るの is 大事。

振り飛車模様にしたので、ここから暫くは玉の整備になります。相手の陣形は23を守らなければならない+此方が振り飛車の関係で32銀からの居角美濃になる見込みが高いです。こちらもとりあえず美濃にしておけば安心でしょう。

 

2.銀と腰掛け馬による速攻

図1から32銀、48玉、86歩、同歩、同飛、88銀、82飛、58金、42玉、38銀、72銀、39玉、31玉、28玉、52金、76歩、64歩、77銀、63銀、75歩、74歩、同歩、34歩、76銀、74銀、56馬、75歩、74銀、89飛成、75銀

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玉を整備したら(整備しなくてもいいのでしょうけど、玉は固めておいたほうが人間的には安心)銀を76に繰り出し馬を56に据えて6筋を攻撃します。この時点でQhapaq的には1600点程度の先手有利。初期陣形と違って駒がさばけていて玉が硬いので、人間的にも割と勝ちやすい局面だと思います。

 

3.7筋に龍を振り直すパターン

図1から32銀、48玉、86歩、同歩、同飛、88銀、82飛、58金、42玉、38銀、72銀、76歩、64歩、77銀、63銀、75歩、34歩、39玉、74歩、同歩、72金、76銀、74銀、77龍、88歩打、56馬、73歩打、75歩打、65銀、同歩、89歩成、67龍、65歩、同龍、51金、45馬

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相手が早めに34歩から此方を牽制してきた場合、34馬として歩得することも可能ですが、相手の牽制を無視して攻めるのが早いようです。

攻め駒の並べ方は先ほどと同じで、76歩、77銀、75歩、76銀、56馬から攻めを組み立てていきます。腰掛け馬によって、6筋の突破を見せると同時に、相手の74歩を強く牽制しています。7筋の駒を牽制するだけなら55や46に馬を置く手も考えられますが、相手から角交換を見せる手があるせいか、短い持ち時間でやると逆転されてしまうことがあるようです。

 

4.まとめ

Qhapaqで検証する限りでは、66歩、78馬、68龍から美濃囲いを作り、88銀、76歩、77銀、75歩、56馬の形で攻めるのが手の変化が少なくて良いようです。この他の変化としては、77銀から86歩打、56馬、88龍と向かい飛車にする手も有効なようです。

飛車同士の睨み合い自体は角交換四間飛車でもある形ですが、56の馬が相手の78筋を牽制しているため、飛車同士の睨み合いを有利に進めるという寸法です。

ただ、この戦型は相手の82の桂馬の活用を許してしまいがちであり、手の変化が豊富になりやすいので人間がponanzaを倒す上ではあまりよろしくないと思います。

 

使って負けても責任は取れませんが、戦型の一つとして覚えておいていただけると良いかと思います。