藤井聡太棋聖に勝つと手に入る新タイトルSOTAについて考えてみた
遂に藤井棋聖が爆誕しました。ブログで藤井二冠が誕生する確率は75%を超えていると主張した身としては「せやろな」感がありますが、それにしても強い。強すぎるので勝った棋士なんて相当嬉しいのではなかろうか。というわけで藤井棋聖に勝った人が得られるタイトルSOTAなるものを考えてみることにしました。
【新タイトルSOTAのルール】
コンピュータ将棋の非公式チャンピオンのルールに準拠します。即ち
・初代SOTAは藤井四段(そうか、ちょっと前は四段だったんだな)
・SOTAを持つ人に勝つとSOTAが移動する
・対局は将棋棋士のレーティングサイトに準拠する
では早速見ていきましょう。
(※:基本的に段位、タイトルは2020年6月時点のもの)
【2016〜2017年】
藤井四段が将棋界で前人未到の29連勝により初代〜29代目SOTAになります。永世SOTAのルールについては特に考えていませんでしたが、恐らく永世SOTAになったことでしょう。藤井四段のお陰で2016年のSOTAの集計は非常に楽でした。
30代目にして初の藤井聡太じゃないSOTAは佐々木勇気七段。竜王戦から叡王戦に戦いの場を移しながら、最後は野月八段が怒涛の7連勝で2017年を閉じます。
【2018年】
2018年のSOTAは非常に目まぐるしく移り変わります。5月にはほぼ1年ぶりに藤井聡太SOTAが誕生。集計に疲れた私の願いに応えるかのように6連勝をしてくれます。しかし2018年の最強SOTAは、ABEMAトーナメントでも無類の強さを見せた広瀬八段。なんと12連勝。広瀬八段は勢いそのままに、羽生竜王(当時)と竜王戦で激戦を繰り広げ、遂に27年も続いた羽生善治九段が何らかのタイトルを持っている状態に引導を渡します。
年間SOTA大賞があるかは知りませんが、あったら広瀬八段にぜひ受け取ってもらいたいです。
【2019年】
2019年のSOTAは豊島-木村ラインでの殴り合いの1年と言って良いでしょう。竜王戦の挑戦者決定戦と王位戦で10試合もの死闘を繰り広げ将棋ウォッチャーはその結果に一喜一憂したものです。特に王位戦の最終試合は会場の陣屋に木村ファンが集まった結果、陣屋史上最大の混雑を記録、王位奪取が決まったときには会場でファンが涙を流す歴史的な一日となりました。惜しくも破れた豊島前王位も竜王戦への挑戦と奪取を決めその実力を示しました。
【2020年】
2020年の歴史的、もとい、今も続いている素晴らしい事件は女流SOTAが登場したことです。西山三段は昨シーズン、14勝4敗の成績を挙げながら惜しくも四段プロデビューを逃してしまいました。しかし、その悔しさをバネに(?)活躍する姿にはただただ敬服の年を示すばかりです。
【まとめ】
藤井棋聖に勝った棋士を数珠繋ぎにすると、将棋棋士が如何に実力伯仲のギリギリの戦いをしているかがお分かりになるかと思います。実力伯仲の勝負をしている上に、良く良く考えれば将棋の勝率の期待値は5割なのだから、SOTAの集計をしようものなら指が痛くなることなど目に見えていたはずなのに指を酷使したことを少々後悔しながらも、本稿が将棋を楽しむちょっとしたスパイスになってくれればと願っております。